若手男性ピアニストのなかでは特に期待されている及川浩治がベートーヴェンの「月光」「テンペスト」「熱情」の3つのソナタで情熱的な演奏を披露。「エリーゼのために」も収録されている。
何か風格すら漂う。余裕としっかりした信念を感じさせる演奏である。ポピュラーな3曲だが、及川の成熟した表現とこなれた解釈が隅々まで行き渡った印象。「ワルトシュタイン」がよくまとまっている。「熱情」などひとつひとつの楽想が吟味され説得力がある。 2007/07/11 発売