古き良き昭和を懐かしむアルバム。こうした小品は、マニアが集まる“名曲喫茶”でなく、BGMとして流しているタイプの“名曲喫茶”の音楽だが、それがかえってSP時代の小品全盛期を彷彿とさせる。
“名曲喫茶”。なんと懐かしくほろ苦い響きだろう。手軽にCDが買える時代になり、息を殺してレコードに耳を傾けた憩いの場はほとんど姿を消してしまった。今もそうした喫茶店を営む宮本英世さんが編んだ珠玉の小品集。コーヒーを啜りながら聴きたい掌中の玉である。 2003/10/22 発売