二代目鴈治郎の忠兵衛、八代目三津五郎の八右衛門のやりとりのなか封印を切る新町井筒屋の場。鴈治郎の「三百両、八右衛門。どど、どんなもんじゃ」の意気地の見栄。ここから雪の中を落ちてゆく梅川(二代目扇雀)と忠兵衛。上方和事の典型がこれだ。