笑って笑って60年〜芸能生活60周年記念
昭和前期の爆笑王・金語楼の芸能生活60周年記念盤。自伝落語とでも言えばいいだろうか、新作の人らしくテンポ良く芸人人生を語っている。戦後世代にはTV『ジェスチャー』の印象が強いが、この語り口を高座でもっと聴かせて欲しかったと痛感する。
関連音楽
NHK落語名人選65 ◆問わず語り ◆落語家の兵隊 ◆きやいのうNHK落語名人選65 ◆問わず語り ◆落語家の兵隊 ◆きやいのう
晩年はテレビ・タレントになってしまったが、新作落語の中興の祖としてもっと評価されていいだろう。“昭和の人情噺”「ラーメン屋」(今輔)は落語ファン必聴。「問わず語り」は1972年5月NHK-TVで放送されたもので、芸談がとても興味深い。 2004/03/24 発売
初代 柳家金語楼 名演落語集 落語家の兵隊/新婚旧婚/猫の医者/居候/おしる粉屋/動物園初代 柳家金語楼 名演落語集 落語家の兵隊/新婚旧婚/猫の医者/居候/おしる粉屋/動物園
寄席から映画、舞台、ラジオ、テレビとあらゆる場で爆笑王の名を馳せた柳家金語楼の、戦前の音源に戦後の録音2作を加えた名演集5枚。大正15年にレコード「噺家の兵隊」の大ヒットで人気が爆発したが、ここに収められているのは昭和6年の再吹き込み。金語楼は新作落語のパイオニアとして知られるが、そこに至った背景には関東大震災による江戸情緒の消滅と、新しい時代の到来があったのではないか。円タク、銀ブラが都会の風俗の最先端であった時代の描写は巧みだ。それだけに、新作はナマモノとして短命であることも十分に察知していたのだろう。映画やテレビなどニュー・メディアに活動の基盤を移し、マスの笑いを追求した姿勢に、社会の変遷に対する鋭敏な嗅覚が窺える。(三)の5曲目「ある交番」と(五)の3曲目「ふぐ」は昭和30年のNHKのライヴ音源だが、登場しただけで笑いを取る凄味は衰えていない。 2008/12/17 発売