ショスタコーヴィチ:交響曲第5番「革命」
“階級闘争の勝利”というこの曲の表層的な主題を、堂々たる威容で提示するザンデルリンク。作曲家が楽譜に隠した批判的メッセージに無頓着なのは、ムラヴィンスキーから薫陶を受けた東独の巨匠としては致し方ない。骨太ながら細部に目の行き届いた演奏である。
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評価が高まった最晩年の録音がほとんどないザンデルリンクだけに、ベルリンso時代の演奏が最良の状態でリマスターされるのは嬉しい。じつに手堅く、本質を真っ直ぐに見据えた演奏。ソ連、東ドイツを生き抜いた筋金入りの音楽家の生き様を見る想いがする。 2004/05/26 発売