リ・コンポーズド byカール・クレイグ&モーリッツ・フォン・オズワルド
クラシックの総本山、グラモフォン・レーベルから、一度に4点登場してファンを驚かせた、“ミニマル・エレクトロ”作品たち。クレイグ&オズワルドの作品は、仏系オーケストラ曲の響きを強く残しつつ、シンプルな単位が繰り返される酩酊的な快感をわかりやすく提示。この盤のみ原曲音源付きだ。ジミ・テナーの作品は、元音源に現代作品を多く使用し、もっとも没入的な要素が強い、癖の強い外国料理のような良作。オーケストラのさまざまなサウンドを楽しむかのようなアーフマン作品は、“言葉”の参加などの仕掛けを含め、現代音楽風なインタレストを提供する。オーストリア出身のオーバーマイヤーは、自国の偉大な先達へのリスペクトを強く打ち出し、クラシックの静謐なイメージとクラブ・ビートの融合を試みた作品を仕上げた。これのみ異なるタイトルを持つのも納得の内容。