バレンボイムがパリ管の音楽監督に就任した翌年というよりも、最初のシーズンに録音されたアルバムだ。まだバレンボイムのオーケストラになりきっていないが、豊かな響きと多彩な音色に満ちた演奏を聴かせている。
厳格さのなかに宗教的かつ官能的な響きが内在した、静謐な思索と哲学的な沈潜をも感じさせるフランク唯一の交響曲。独自の語法である循環形式を用いたこの作品の燻し銀のような重厚な響きは、どこか禁欲的な印象すら与えます。バレンボイムが音楽監督を務めていた頃にパリ管弦楽団を指揮した録音で、壮麗な響きで濃密なロマンを湛えた色彩感溢れる演奏を聴かせています。ギリシャ神話に題材を得た交響詩《プシュケ》をカップリング。 2012/05/09 発売