初出の6,12番と、モスクワで作曲者立会いのもとで録音したかつての14番を加え、ついに完成した全集。ムラヴィンスキーがスコアを極めた演奏だとすれば、こちらは各作品や作曲者への熱い思いをストレートに表現し、土臭い匂いも強烈。だが、それは決してオーケストラの完成度がないがしろにされているという意味ではない。生き字引きとしてのインタビューも興味深く、総合点は高い。★ 1997/05/10 発売