銘器ストラディヴァリウス・デュランティの柔和な音色が心に沁みて雅趣あふれる新録音。美しい旋律を甘く奏でるだけではなく、随所に奏法の工夫が凝らされて進取の気性に富む。「黒い瞳」に漂う寂寥の感に、一皮剥けた千住真理子の深い思い入れが感じられる。