ウィーン・フィルの次代を担う名手による「無伴奏」へのアプローチは、シェリングのそれを想起させるようなはったりのない折り目正しいもの。磨かれた音で和声進行や情感のニュアンスの綾を丁寧に描き、急速な部分でも単なる運動の快楽に陥らない。残響もほどよい。 2005/01/26 発売