山
山下洋輔トリオで怒涛のリズムを披露してきた森山の2002年作。見事にシェイプアップしたバップ・ドラミングの後方から前衛の遠い雷鳴が雲を運ぶ。マックス・ローチに似た見事な空間構成力。入院中の父を思う短い随筆が絶品。年齢と愛が描かせた至上の詩。ぜひ読んでみて。★
関連音楽
オーヴァー・ザ・レインボウオーヴァー・ザ・レインボウ
発売前からえらい評判の高かった久々のリーダー作。全人生をかけた、そんな表現がしっくりくる。森山は「燃え尽きた」と語ったそうだ。退院後に2枚合わせて録音したが、これはバラード編。どんな芸術でもこの境地に達するのは生涯に何度もないと思う。 1994/09/25 発売
MANAMANA
60年代から日本のジャズを牽引してきた森山の94年の復活作。スピード、パワーどれをとっても、世界に引けを取らない重量級なスタイル。伝説のモンスターの復活にふさわしい作品。 2001/10/24 発売
虹の彼方に虹の彼方に
「マナ」と同じセッション時のものとなる94年の作品。林栄一、板橋文夫ら、強力な布陣のバックアップにより見事に復活した森山の、時間の経過を感じさせぬ、スピリチュアルなドラムが堪能できる。 2001/10/24 発売