ポーランドのピアニストたちによるショパン全集の一枚。バレチニは70年のショパン・コンクールで第3位に入賞したピアニスト。ここに聴く彼の演奏は、ゆったりとした構えにより、穏やかで落ち着いた味わいを持ち、また全体に、清潔な美しさが漂う。
スケルツォには、ショパンの内面のある種の暗さ、深刻さといったものが表われている。ポーランド楽壇の中心的存在の一人といえるパレチニのスケルツォは、男性的で激しい性格を強調しながら、それと対照的なカンタービレなうたも決しておろそかにしない演奏。 1999/07/16 発売