著者 : ひなづか凉
魔法使いクロートは、工房ギルドで長く働いている。仕事はブラックそのものな環境だが、得意のエンチャントで、ギルドの売れ筋商品を支えていた。しかし、ちょっとしたことから一方的な解雇を言い渡されて、突然クビになってしまう。長く勤めてきたのに、対応はあっさりしたものだった。がっかりしながらも、久々の解放感を感じたクロートはこれからは自由なのだと自覚する。そうして数年ぶりの昼間の街中を楽しんでいると、偶然から、奴隷少女のピンチに出会ってしまった。その過酷な境遇が自分と重なり、なけなしのお金で彼女を引き受けるクロート。そして彼女の特殊な怪我を魔法で治したことで、自分が特別な技術を持っていることに気付くのだった。長年の地道な努力の成果なのか、想像以上にエンチャント魔法の実力が上がっていたらしい。誰にも出来なかったという治療が、それを物語っていた。健気な奴隷少女カナリアにすっかり惚れ込まれ、一緒に暮らすことを決めると、さっそく街を飛び出し、新天地を求めて旅立つことに。到着した村で出会った美女シュティーアや、獣人族の美少女サバーカにも実力を惚れられて、ますます自分に自信を持つことが出来た。これまでのブラックな暮らしから一転、すっかりノンビリハーレムとなった日常を、三人の愛らしい女性たちと過ごしていると…。
貴族の三男坊として転生し、異世界で育ったリベルト。何不自由なく暮らしていたが、現代知識で才を発揮してしまったことで、家督争いの危険有りと判断されてしまう。この世界は平和そのもので、貴族たちは争い事を好まない。自然と、跡継ぎも平穏に選ぶようになっていて、下剋上の可能性がある者は、『リゾート』と呼ばれる遠く離れた南の島へと送られてしまうのだ。家を追い出され、島暮らしを命じられたリベルトだったが、到着したそこは、想像とはまったく違っていた。リゾートというその名の通りの理想的な環境があり、水着美女が街中に溢れていたのだ。そこで、幼いころから知る女性・ラセリアとも再会し、彼の専属メイドだという彼女と暮らし始めたことで、リベルトのハーレム生活が始まった。息苦しい貴族社会を離れ、楽園を満喫するのは、リベルトだけではない。管理人だというルチノや、南国大好きなエンデッタとも毎日のように楽しむことができた。まるで自分たちを堕落させようとするかのように、何もかもが至れり尽くせりなこの島で、彼女たちとの交流が、リベルトの未来を左右し始めて…。