著者 : 一夜人見
生涯の主に仕えるため王都にやってきたヨセフ。亡き恋人へ変わらぬ愛を捧げる副将軍・ルーカス。そして剽軽な性格とは裏腹に、平民では異例の出世を遂げた将軍副官のディルク。数奇な運命に引き寄せられ、男たちは王国を揺るがす事件に直面し、ヨセフは戦場でルーカスに恋をする。だが血統主義が蔓延る王宮で生きるためにルーカスとの養子縁組の話が持ち上がる。思慕を捨てられず葛藤する中、憧れの男であるルーカスに純潔であることを指摘され、ヨセフは動揺する。衝動的に夜の街へと繰り出すヨセフだったが、見たことのないほど激怒したディルクが現れ…?
溺愛する末っ子・レオリーノと王弟・グラヴィスの婚礼の日。晴れやかな式典の裏でカシュー家の男達は何故か悲嘆に暮れ…?「ブルングウルト協奏曲」。イオニアを想い続ける副将軍・ルーカス、血の宿命を背負う王太子・カイルなど、12人の男達の過去と未来を描く「運命の男達」。グラヴィスの侍従・テオドールは、敬愛する主君から愛する人を奪った後悔で心を閉ざしていたが、罪の重さに耐えきれず一度だけ関係を持った宰相・マルツェルに翻弄され…?「宰相と侍従」。他、全27編を収録した待望の番外編集!
「貴女の心の半分になりたい」美貌の辺境伯末子・レオリーノが戦死した騎士・イオニアの転生者であることが明かされ、王弟・グラヴィスとも、ついに想いが通じ合う。守られてばかりの弱い自分を認め、力ではなく心でグラヴィスの心を護り、ともに生きることを決意するレオリーノ。だが、敵国に内通していた黒幕をとらえるべく、かつてイオニアと共に肩を並べた男たちが動き始め、戦争の足音はすぐそこまで迫っていた。-輪廻転生BL、ここに完結!
「あの子の心を得ることができたら、そのときは俺のものにする」将軍・グラヴィスの決意を知らず、騎士イオニアの記憶を持つ辺境伯末子・レオリーノは彼の庇護下で働くことになる。だが類まれな美貌が同僚の反発を招いた結果、階段から落ちてしまいー!?レオリーノを傷つけられ、怒りを隠さないグラヴィスは、「おまえを傷つけるものは、おまえ自身でも許さない」と口づけ、執着を見せつける。前世で忠誠を捧げたグラヴィスから与えられる官能に翻弄され、弱いままの自分が傍にいることに葛藤するが…?愛する騎士を失った将軍×美貌の青年に転生した騎士、運命が交差する輪廻転生BL!
かつて身をていして国を守った騎士・イオニアは、天使のように美しい辺境伯の四男・レオリーノに生まれ変わる。レオリーノは夢の中で、イオニアの人生をたどり、身分差から想いを封じた王弟・グラヴィスへの思慕を思い出す。さらに敵国の内通者によって殺された記憶までよみがえり、慰霊祭の日に裏切り者と対峙するが、逆に拘束されてしまう。命の危機にひんしたレオリーノが、「ヴィー!」と助けを求めると、イオニアを喪って以来、すつかり厭世的になっていたかつての親友であり将軍・グラヴィスが現れー!?
事故に遭い、獣人の世界に異世界転生したチトセ。気のいい白虎・タイラーと出会い、自分がなぜこの世界にいるのか答えを探す旅に出る。様々な獣と出会う内、突然発情期が訪れたチトセは、タイラーに昂ぶる体を慰められ、意識してしまう。旅の中で、自身が伝説の雪豹の生き残りであると知ったチトセは、種の保存を懸けた争いに巻き込まれるが、タイラーはそんなチトセに温かい居場所をくれて…。
藤原是温は父から、突然、「女に姿を変えて、入内しろ。亡くなった一番上の姉の残した皇子の面倒を見るのだ」と命じられた。本来ならば二番目の姉・温子が面倒を見なければならないはずが、男と家出をしてしまったため、美男の是温に白羽の矢が立ったのだ。藤原家存続を背負い、入内する是温は、思いがけなく、幼少の頃に仕えていた成貴皇子と遭遇してしまう。正体を見破られなかったのはいいものの、是温の美しさに、成貴の従者・久良にも見初められてしまい…。
Ωの『運命』に抗うため、執事の頂点を目指す瀬戸千尋。彼は日本執事協会からの懇願で、10年前に無理やり退学させられた城ケ崎学園で働かねばならなくなった。しかも、かつて退学通知を突き付けてきたαの理事長・城ケ崎レオナードの執事として!思いがけない再会に驚きを隠せない二人だったが、レオナードの「『運命の番』というものを知っているかね?」との囁きに、千尋は逆らう気持ちを抱えつつも、身を固くして息を呑み…。