著者 : 三咲光郎
神之木流を教える道場の娘・いずみは十年前に母を亡くし、父・蔵人と二人暮らし。その父が自分に再び剣術を始めてほしいと言い残し、急に旅に出る。門弟たちと道場を守るいずみだが、不審な人物が次々と訪れ、いつしか謀反人らの拠点にーー。 父が幕府隠密というのは本当か。 道場乗っ取りの真の目的は何か。 神之木流道場の娘・いずみが よもやの謀略に立ち向かう! 序 章 真冬の道場 第一章 機織りと剣術と 第二章 師走の訪問者 第三章 人を斬る道 第四章 江戸城攻略 第五章 剣士の顔
第1回「論創ミステリ大賞」受賞作!マッカーサー元帥が日本に降り立った日、外国人の死体が発見されたー。焼け野原の東京を舞台に「ワニガメ」と呼ばれた刑事が挑む射殺事件!ラスト3ページ、心に染みる感動ミステリ!!
鞍馬民雄は東京大空襲で母親、弟と生き別れた。父親も戦争で行方知れずとなっており、奇跡的に残った自宅の防空壕でひとり、家族を待ち続けることを決意。しかし、民雄のもとには、家を奪おうとする孤児、人さらい、狡い大人などがいつしか集うようになり…。まだ幼い民雄は、戦争の爪痕が残る東京で生き残ることはできるのか。GHQが日本を占領する過酷な時代を描く戦争孤児文学。
帝国復古を目論む反米組織・黎明会が国防軍創設を達成するための軍事蜂起を企てた。特務機関「ラバーズ」に招集された防衛省情報官・伊吹司の任務は、このクーデターを阻止すること。しかし、黎明会のメンバーがアメリカの特殊部隊に次々と強襲されていく。さらに攻撃はラバーズにも。圧倒的な戦闘力の前にラバーズのメンバーは散り散りになり、司は独り黒幕を追う。シリーズ第三作!書下し。
防衛省情報官・伊吹司が護衛するアメリカの要人が襲撃された。しかし戦闘のプロを相手に司は手も足も出ない。そんな司をあざ笑うかのように、今度は日本の高官が暗殺されてしまう。誰が何のために殺しているのか混乱する司だったが、同日、特務機関ラバーズへの招集がかかる。生存率60%と言われるラバーズの日々が、また始まった。ド派手アクション満載の三カ月連続刊行第二弾!
昭和20年、爆弾が降り注いだ和歌山。戦争が激化する中、18歳の警官、瀬名弘之は大事件に遭遇した。砲台島の砲兵3名が謎の焼死を遂げたのだ。弘之は、捜査に訪れた死神のような憲兵、渡里純一と行動をともにする。しかし、謎めいた渡里の言動と次々と起こる事件のため、事態は混乱に陥る。ようやく事件の核心へと近づくが、弘之に召集令状が届き…戦火の中、生と死をみつた少年の哀しみのミステリ。