著者 : 中上竜志
ヒール 悪役ヒール 悪役
プロレスに「最強」を復権させる!--かましてなんぼですよ、この世界は 日経小説大賞『散り花』に続く、美しく切ないプロレス讃歌第2章 どんな遺恨も因縁も、リングの上で白黒つける。そうでなければ夢がない。一度リングで“死んだ”男の死闘が、光を失いかけたレスラーたちの心に火をつけたーー 札幌での立花と一ノ瀬の試合。週刊リングの寺尾は、一ノ瀬が立花の狂気を引き出したと書いたが、三島の印象は違った。一ノ瀬は立花の世界に引きずり込まれたのだ。この試合で終わってもいいと思わせる快感にも似た昂ぶり。甲斐の世界が対戦相手だけでなく観客をも手玉に取り、会場全体を支配するものなら、立花は二人だけの世界にしてしまう。一ノ瀬はそれに引きずり込まれ、呑みこまれた。立花はなぜジャパンに戻ったのか。総合格闘技への出陣は意外ではなかった。もともとそのスキルはあった。しかし、立花はプロレスに復帰した。(本文より) 悪役 首抜き ざらつく キャッチ・アズ・キャッチ・キャン
散り花散り花
この世界は虚構だった。台本があるからこそ成せる虚構。その大いなる虚構の中に夢があった。その夢が色褪せつつある…気に入らないなら毀せ。おまえの目指すプロレスとは。決まってるだろう、「最強」だ!第14回日経小説大賞受賞作。
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