著者 : 井上尚登
ポーツマス講和会議を前に、小村寿太郎は戦略を練りあぐねていた。そんな折、ロシアと接触していたユダヤ富豪、ジョエルが崖から転落。居合わせた美術史講師・石正広は、瀕死のジョエルからパリに電報を打つよう頼まれる。「きみの同胞の命がかかっている」-。ジョエルの屋敷には、一枚の北斎の贋作があった。一方、贋作を描いた日本人画家・塩田はパリで窮地に陥っていた。歴史を変えた一枚の贋作。知的美術ミステリ。
数多くの名シェフを生み出す伝説のフランス料理学校で、シェフ修業中の理恵。いたって本番に弱い。どうしよう、今日は試験なのに。超落ちこぼれ生徒、その実は元警察官。料理より推理が得意?な理恵、調理の科学と人間心理が交錯するところに珍事件が巻き起こる!いつもと違うパスタの味に秘められた謎、レストランコンサルタントの仕掛けた罠。料理探偵の名推理が冴えわたる、痛快キッチン・ミステリー!
金融探偵・七森恵子は、円経済研究所の代表から仕事を依頼される。内容は利回り年平均10%という好業績の巨大ファンド「モネタ・ファンド」の調査だった。恵子はパートナーである如月浩二郎と潜入捜査を開始したが、好業績の理由は霧に包まれ、恵子の身には危険が迫る。ついに明らかになった秘密とはー。衝撃のラストが待つノンストップミステリー!
金融界の寵児・財田剛の長女の結婚式に現れた東都経済新聞の記者・西山照明が不審な死を遂げた。一方、金融探偵・七森恵子は、覚醒剤所持の罪で服役していた旧友の遠藤環を出迎える。その直後、恵子は追いかけてきた円経済研究所の調査員・秋場弦太のベンツに無理やり乗せられ、円詠一から強引に仕事を依頼される。依頼内容は、財田の運営する巨大ファンド“モネタ・ファンド”の調査だった。毎年確実に利益を上げ、リーマンショックの年ですら利回りを叩き出したという奇跡のファンドーその秘密を探るべく、恵子はパートナーである如月浩二郎とともに潜入捜査を開始する。しかしそこで思いもかけない人物と再会しー。
元大手外資系証券会社アナリストの七森恵子は、ある事件をきっかけにフリーの金融探偵に転身した。数々の潜入調査のなかで、次第にひとりの天才詐欺師の存在に気づく恵子。相棒の如月浩二郎とタッグを組み、次第に暴かれていくその詐欺の全容はー。