著者 : 仲町六絵
陰陽道士と妖狐が祓う、後宮あやかし怪異譚 陰陽道士として育てられた女官が後宮に潜む闇を祓う、後宮あやかし怪異譚。 皇帝を守る隠れ里に生まれ育ち、不意の襲撃で両親を殺された娘・胡蝶。 陰陽道士だった父母の仇を討つため、栄華をきわめる顕帝国の都に辻占いとして身を隠した胡蝶だったが、迎えに来たのは後宮からの馬車だった。 「そこの占い師さん。可愛いお顔を少し貸してくださらない?」 そんな言葉とともに姿を現した上級女官・秋月に誘われ、あれよあれよと後宮へ呼び出された胡蝶だったが…… 秋月の正体は、後宮に巣くう穢れた怨念を食らおうとする美しき妖狐の青年だった。 かたや、両親の仇を探るために執念を燃やす、陰陽道士の少女。 かたや、大妖怪になるため後宮に住処を得た、妖狐の青年。 利害の一致をみて後宮での生活を送ることになった二人は、さまざまな後宮の闇と出会う。 美しき宝玉に秘められた妃の恨み、はるか昔に失った娘を探す親子の霊、厄を祓うはずの神事に起こる異変、深く愛された妃の髪にまつわる後ろ暗い因縁、皇后による後宮を覆さんとする陰謀ーー後宮に生じたあやかしと、それらを生み出した人の闇を、ひととあやかしの女官たちが打ち払う!
西陣にある「なごみ植物店」で、「植物の探偵」をしている実菜と、京都府立植物園の新米職員で彼女を慕う神苗が、植物にまつわる謎を解く物語、完結編。 十日間にわたって盛大に催す予定だった北野大茶湯を、豊臣秀吉がわずか一日で中止にした理由とは? 「和の植物の博物館」を作りたいという実菜に、彼女の祖父、ダイゴ種苗社長が出した資金援助の条件は、その真相を探ること。はたして実菜と神苗は答えを見つけられるのか? 実菜と姉・花弥の幼馴染、華道次期家元の雪伸が幼い頃、亡くなった祖父と共に見た、一面赤紫と薄紅に染まった山はどこにあるのか? 中学生のミノルの友達、久美の母の実家から出てきた明治時代の籠。そのなかには布と種と和歌「昼白く 夜には黒き うらみの実 くわくわ言うて ここに納めん」が入っていた。呪いの箱ではないかと恐れる久美の両親。この箱はいったいなんなのか? でたらめな住所から届いた葡萄とリスが描かれた掛け軸。それを見て妻が涙を流したという。掛け軸の送り主は一体誰か? など、京都の四季を背景に、植物にまつわる謎を描いた優しい連作ミステリー、ついに完結。 文庫書き下ろし。