著者 : 倉狩聡
いぬの日(1)いぬの日(1)
わたしの名前はヒメ。家族はわたしを「犬」と言う。でも「犬」って何?飼い主一家に愛されず、孤独に日々を過ごすスピッツ犬のヒメ。流星群の夜、不思議な石を舐めて驚く程の知能と人の言葉を得た彼女は、一家の末っ子、雅史を支配下に置いて…。飼い犬たちの暴走、町に響く遠吠え、巨大な犬の影、そして続発する猟奇殺人。史上最高にキュートでおぞましい「犬のカリスマ」ヒメ登場。彼女が命を懸けて欲したものとは…。
かにみそ(1)かにみそ(1)
全てに無気力な20代無職の「私」は、ある日海岸で小さな蟹を拾う。それはなんと人の言葉を話し、体の割に何でも食べる。奇妙で楽しい暮らしの中、私は彼の食事代のため働き始めることに。しかし私は、職場でできた彼女を衝動的に殺してしまう。そしてふと思いついた。「蟹…食べるかな、これ」。すると蟹は言った。「じゃ、遠慮なく…」。捕食者と「餌」が逆転する時、生まれた恐怖と奇妙な友情とは。話題をさらった「泣けるホラー」。第20回日本ホラー小説大賞優秀賞受賞作。
今日はいぬの日(1)今日はいぬの日(1)
飼い主一家に虐げられ、辛い日々を過ごすスピッツ犬のヒメは、流星群の夜、庭に落ちた不思議な石を見つける。美しく甘いその石を舐めた彼女は、なんと人間の言葉を話せるようになる。「わたしはきっと、世界で一番、賢い犬」ヒメは言葉巧みに、家族を思うままに操り始める…。一方、動物の殺処分を担当する施設で働く獣医師の小高は、犬たちの変化に気づく。まるで「クチコミ」で、自分たちの死を知ったかのように、態度を変える犬たち。そして…。二つの物語が重なるとき、前代未聞の、犬と人のサバイバルゲームが始まる。
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