著者 : 八坂ミナト
ライトメリッツ公国の戦姫・エレンの下で働く弓使いの青年・ティグルと、エレンの副官・リム。故あって二人はいま、ジスタートに突如攻め入ってきた敵国・アスヴァールの真っ只中で孤立していた。 そこで二人は、アスヴァール王女ギネヴィアから、信じられない話を聞かされる。三百年も昔の人間であるはずのアスヴァール建国者・アルトリウスが蘇り、瞬く間に国を掌握してしまったというのだ。 ギネヴィアに協力することになった二人だったが、その前に、ティグルを上回る弓の力を持ち、そしてティグルのことを「今代の王」と呼ぶ謎の男が立ちはだかりーー。 魔弾の王VS魔弾の王。異国の地で、かつてない戦いがティグルとリムに迫る。
強大な力を持つ叛逆の妖精ヴィースを倒し英雄となったライオは相思相愛のハイエルフの王女リアーシュと婚約するが、ヴィースにより異性からの求愛を拒めぬ呪いをかけられていた。 心ではリアーシュを一途に想っているにもかかわらず、義姉で放蕩ハイエルフのミージュ、昔なじみの美少女商人セリン、偶然助けた王国の要人と、成り行きまかせで淫行を重ねていくライオ。 「たしかに下半身は途方もなく喜んでるけどーーちがうんだっ!」 キスで子供ができるなんて信じている純情なリアーシュにバレれば、確実にすべてが終わる。 色を拒めない大英雄のファンタジーラブコメ、ここに開幕!
放浪の騎士グレンと神官を装う魔術師リューは旅の途中、雷雨に襲われ、黒獅子城と呼ばれる古い砦に逃げ込んだ。そこで二人は、同じく雨宿りをしていた先客たちと出会う。 視察を終えた若い二人の騎士とそのお目付役。義眼の老騎士。商魂たくましい商人一家。貧しいがどこか油断できない吟遊詩人、しっかり者の町娘。 それぞれ癖のある旅人たちが一夜を明かす中、語られる黒獅子伯の伝説と、彼に倒された魔術師の噂。そして古城に潜んでいた魔物の襲撃。 様々な事件が起こる中、老騎士タングレーが遺体となって発見される。 陰謀と伝説の絡みあう廃城の片隅で、グレンとリューは事件の謎に挑む。