「俺は深淵を覗いたのだ」。この物語は、ビル・ゲイツをして「百年に一度の病原体」と言わしめ、全世界を恐怖のどん底に陥れた新型コロナウィルス感染症の脅威の中で、年老いた母の介護に日々を費やした一人の男の記録である。