著者 : 加納新太
小説 雲のむこう、約束の場所小説 雲のむこう、約束の場所
もうひとつの戦後の世界。1996年、日本は南北に分断されていた。世界の半分を覆う共産国家群「ユニオン」は「エゾ」を支配下に置き、島の中央にとほうもなく高い、純白の塔を建造しつつあった。その頃、青森県の津軽半島に住む中学3年生の藤沢浩紀と白川拓也は異国の大地にそびえる塔にあこがれ、飛行機で国境の津軽海峡を越え、塔まで飛んで行く計画を立てていた。しかし、浩紀が口を滑らせたせいで、クラスメイトの沢渡佐由理にばれてしまう。さいわいサユリはその飛行機、ヴェラシーラに強い関心を持ち、計画の共犯者になってくれる。浩紀たちと佐由理は、「ヴェラシーラが完成したらサユリを塔まで連れていく」と約束を交わす。ヴェラシーラが完成に近づくにつれ三人の仲も深まるが、サユリはある日、突然、浩紀たちの前から姿を消してしまうーー。その約束も果たせぬまま……
言の葉の庭言の葉の庭
靴職人を志す高校生・秋月孝雄(あきづきたかお)はある雨の朝、 学校をさぼり、日本庭園で靴のスケッチを描いていた。 そこで出会った謎めいた年上の女性、ユキノ。 やがて二人は約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、 心を通わせていくが、梅雨は明けようとしていた…… 思春期ゆえの内面の機微を繊細に描き出すことで、 主人公・孝雄(たかお)の心情に迫る加納新太版ノベライズ登場!
ほしのこえ あいのことば/ほしをこえるほしのこえ あいのことば/ほしをこえる
2046年ー。同級生の長峰美加子と寺尾昇は淡い恋愛感情を持ちながらお互い口に出せずにいた。だが、その夏ミカコが国連軍の選抜メンバーに選ばれ、翌年の冬には宇宙へと旅立ってしまう。高校に進学したノボルとミカコは携帯メールで連絡をとりあうが、リシテア号が太陽系を離れるにつれて、メール送受信の往復にかかる時間は開いていくことに…。新解釈を加えた小説『ほしのこえ』決定版。
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