著者 : 南潔
若主人・烏島廉士が営む『質屋からす』に、ある男が美しい紅い皿を持ち込んできた。その皿には、対となる白い皿が存在したはずだった。物語は、紅と白、二つの皿を巡る謎を軸に、その皿に関わった人々の運命を翻弄しつつ複雑に絡んでいく…。従業員の千里が持つ特別な能力で謎を解く、大人気ダークミステリー、シリーズ最新作登場!
ワケアリ品ばかりを好んで買い取る『質屋からす』。店主の烏島廉士はいわくつきの物ばかり好んで買い取り、コレクションをする傍ら、情報の売買もしている。従業員の千里は、ある能力を買われて働いている。ある日、千里の元同級生・舞が訪店。壺の焼印の入った“球体関節人形”を買い取ってほしいと依頼するがー人気シリーズ最新作!書き下ろし。
商店街のはずれにある「山下古書店」。新米家政婦・宵子の努力により、廃業同然だった店にも最近はちらほら客が入る。一人前を目指して今日も立ち働く宵子には実は、男やもめで無精者の店主・一生との間に秘密がありー。意地っ張りでおせっかい、そしてとびきり一途な宵子と、年の分だけ臆病になった一生が、昭和の下町を舞台に繰り広げる、懐かしくてちょっぴり切ない年の差純情恋物語。
1階で客から物を買い取り、2階では客に情報を売る『質屋からす』。店主・烏島廉士は、高価な物より人の不幸や欲望にまみれたワケアリの品ばかりを集め、店員の目黒千里も彼がある能力ごと“買い取り”大切なコレクションにしている。あるとき、質草に、哀しみを秘めた赤いかたわれ靴が加わるがー。物に宿った記憶を読み解く大人気ダークミステリー『質屋からすのワケアリ帳簿』シリーズ、待望の新作書き下ろし!
親の反対を押し切り、家政婦になろうと田舎から出てきた宵子だが、職場が古すぎる『山下書店』で雇い主がズボラな店主・一生だと知り愕然とする。が、開店休業状態の店と一生を何とかしよう!と一念発起。一生こと“本屋さん”との共同生活が始まる。客の持ち込んだ紙芝居の秘密を見つけたり、不思議な少年に会ったり、割烹『藍のれん』の夫婦から人生訓を授かったり…心温まる古書店ストーリー。
他人の不幸や欲望にまみれたワケアリ品を好む質屋からすの店主・烏島に、特殊能力ごと買い取られた千里。ある日、店に地元の名士・七杜家の長男・宗介から、失踪した使用人の捜索という依頼が来る。千里は烏島に命じられるままに調査するが、その足跡を辿るうち「七柱の伝説」に行きあたり、鍵を握る神社に向かったもののピンチに陥ってしまい…?物に宿った記憶を読み解くダークミステリー完結編!
パワハラで会社を辞めた千里は、収入がなくなり払えなくなった家賃の足しに、両親の形見の結婚指輪を換金しようと質屋からすを訪れる。しかし店主・烏島に「それは君の大切な物じゃない」と見抜かれ店を出ようとしたところ、別の取引を持ちかけられた。それは千里の『ある能力』を金で買いたいというものでー。客から持ち込まれた焼け焦げたペンダントを“視た”ときから始まる不穏な事件とは…。
聖斗高校二年生・佐伯晶は、女子と見紛うほどの美貌の持ち主。近寄ってくる女子も多いが、男子のいじめの対象になることも。ある日、二人の男子に詰め寄られているところを養護教諭の水上花に助けられる。それからたびたび保健室を訪れるようになった晶に、次第に翻弄されていく花。そして、晶らしからぬ冷酷な行動を偶然目にして…。学園を舞台に繰り広げられる恋模様。「恋愛教室」シリーズ“保健室”篇。
川島美咲は、家柄の良いお嬢様育ち。周囲から特別扱いされ、何不自由ない高校生活を送っていた。美術部顧問・柏木に、ある行為を目撃されるまでは…。「この世には、どんなに欲しがっても手に入らないものがあるってことを、君に教えてあげるよ」。柏木は美咲を翻弄し、支配し、拘束する。自分の存在価値が揺らぎ始めたことに気づいた美咲は…。学園を舞台に繰り広げられる恋物語「恋愛教室」シリーズ・美術室篇。