著者 : 原浩
蜘蛛の牢より落つるもの蜘蛛の牢より落つるもの
ライターの指谷は、「六河原村キャンプ場集団生き埋め死事件」の調査記事を依頼される。21年前、キャンプ場に掘られた穴から複数の死体が見つかった不可解な事件で、村に伝わる「比丘尼」の逸話から、オカルト好きの間では「比丘尼の怨霊」によるものと囁かれている。事件後にダムが建設され、現場は村ごと水底に沈んでしまった。ダム湖の傍でキャンプをしながら取材を進める指谷。妙に多い蜘蛛にうんざりしながら関係者の話を聞いていたところ彼の周辺で異変が起こり始めてー。
やまのめの六人やまのめの六人
嵐の夜、「ある仕事」を終えた男たちを乗せて一台の乗用車が疾走していた。峠に差し掛かった時、土砂崩れに巻き込まれて車は横転。仲間の一人は命を落とし、なんとか生還した五人は、雨をしのごうと付近の屋敷に逃げ込む。しかしそこは不気味な老婆が支配する恐ろしい館だった。拘束された五人は館からの脱出を試みるが、いつのまにか仲間の中に「化け物」が紛れ込んでいるとわかり…。怪異の正体を見抜き、恐怖の館から脱出せよ!
火喰鳥を、喰う(1)火喰鳥を、喰う(1)
信州で暮らす久喜雄司に起きた二つの異変。ひとつは久喜家代々の墓が何者かによって傷つけられたこと。もうひとつは、七十年以上前の死者の日記が届けられたこと。日記には太平洋戦争末期に戦死した大伯父の、生への執着が書き記されていた。そして日記が届いた日を境に、久喜家の周辺では怪異が起こり始める。日記を発見した新聞記者の狂乱、雄司の祖父・保の失踪。そして日記に突如書き足された、「ヒクイドリヲ クウ ビミ ナリ」という一文。雄司は妻の夕里子とともに超常現象に詳しい北斗総一郎を頼るが…。横溝正史ミステリ&ホラー大賞・令和初!大賞受賞作。
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