著者 : 坊木椎哉
きみといたい、朽ち果てるまできみといたい、朽ち果てるまで
疎外された人々が流れ着く街・イタギリの少年・晴史は、ごみ収集で家計を支えながら、似顔絵描きの可憐な少女・シズクと心を通わせ、苛烈な日常の中に居場所と安らぎを見出す。しかし運命は、静かに身を寄せ合うふたりを無情に引き裂きー。「ねぇ、お願いがあるの」薄れゆく意識の中、シズクが最期に望んだこととは?希望なき世界で出会ってしまった少年と少女の、恐ろしくも美しい究極の愛。涙と狂気のラブストーリー。
きみといたい、朽ち果てるまで 〜絶望の街イタギリにて(1)きみといたい、朽ち果てるまで 〜絶望の街イタギリにて(1)
様々な事情の人間の澱が集まる街イタギリ。世界からはじき出された者たちをかくまうかのように築かれた小さな街で、少年・晴史は、日々、ごみ収集と死体運搬の仕事に従事していた。晴史の唯一の希望は、読書と、似顔絵を描きつつ客を引くシズクという名の少女への淡い恋心。晴史はシズクへの想いを募らせるが、黄昏色に覆われた希望のない街は、そんなちっぽけな少年の恋すら許すはずもなかった…。絶望の世界で出会ってしまった少年と少女が紡く究極の愛の形とは?
この世で最後のデートをきみとこの世で最後のデートをきみと
売るものは「恋人との最後の時間」-女子高校生・夜見川麻耶は、死を求める客に、二人きりの最後のひとときと、望む形での死を与える日々を送っていた。自身の抱えた傷を隠しながら死にゆく者たちへ愛を振りまく麻耶は、同じく大きな宿業を負った青年と、運命的な出会いを果たす…
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