著者 : 塩崎ツトム
ダイダロスダイダロス
1973年、ブラジル西部のマット・グロッソ州。無慈悲な人体実験に関与したナチスの生物学者ヨシアス・マウラーを追跡するべく、当地へと赴いたユダヤ人の文化人類学者アラン・スナプスタインと医師のベン・バーネイズは、先の大戦での祖国敗北を否認する日本人移民・通称“カチグミ”の残党を追う日系人青年ヒデキ・ジョアン・タテイシと行動を共にすることになった。旅の果ての月夜、アランとタテイシは奇怪な刺青の少女を目撃するが、それは生命と精霊が二重写しとなる、濃密にして猥雑な世界との遭遇だったーアマゾンに奇怪な陰謀劇を構築する、バイオテクノロジーSF×幻想文学。第10回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作。
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