著者 : 増島拓哉
【小説すばる新人賞出身の気鋭が描く、令和版ハードボイルド!】 【深町秋生さん (ミステリ作家) 推薦!】 瑞々しく、怖い小説だ。 無垢な少年を情と恐怖で絡め取る半グレ集団は生々しく、 青春を呑みこむ闇の深さに戦慄した。 【杉江松恋さん (書評家) 推薦!】 裏切られ、泥を舐めた者だけが知る、本当の優しさが描かれた小説だ。 高校生の椎名和彦は、バイト漬けの日々を送っていた。 鬱屈した日々から逃げ出すように、同じく暗い境遇にある中高生たちが集まる大阪・道頓堀の”グリ下”で過ごす時間が長くなっていく。 そこで出会った半グレ集団「顔役」の溜まり場に顔を出すようになり、やがて大麻入り錠剤をグリ下で売り捌くように……。 ミナミ(難波周辺)を拠点とする「顔役」は、敵対するキタ(梅田周辺)の半グレ集団らと、ことあるごとに衝突を繰り返していた。 闇深きアンダーグラウンドな世界に否応なく巻き込まれるグリ下メンバーたち…… 令和大阪の路上(ストリート)を活写したアングラ×青春群像劇! 【著者略歴】 増島拓哉 (ますじま・たくや) 1999年大阪府生まれ。関西学院大学在学中の2018年に『闇夜の底で踊れ』で第31回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。他の著書に『トラッシュ』がある。
いじめ、差別、虚無感、愛されない苦しみ、親との確執…それぞれの理由で集団自殺を試みた6人の若者達。しかし、闇サイトで入手した薬が偽物で、全員生き延びてしまう。「一遍死んだんやから、もう怖いものはない」。自分たちを死の淵に追い込んだ「加害者」に対し、6人は犯罪も辞さない世直し活動を始める。その過激な行為で世間の賞賛と非難を浴びながら、6人の活動はエスカレートしていき…弱冠22歳の著者が問う「正義」と「暴力」。
「ざまあみさらせ、あほんだら!」男は快楽と暴力に満ちた闇社会の混沌に飲み込まれてゆくー。19歳、新進気鋭の作家が放つ大阪ノワール。第31回小説すばる新人賞受賞作。