著者 : 壱岐津礼
かくも親しき死よ〜天鳥舟(あまのとりふね)奇譚かくも親しき死よ〜天鳥舟(あまのとりふね)奇譚
クトゥルフ vs 地球の神々 新星が贈る現代伝奇ホラー! クトゥルフの世界に、あらたな物語が開く! 大いなるクトゥルフの復活を予期し、 人間を器として使い、迎え討とうとする神々。 ごく普通の大学生活を送っていた若者たちの日常が、 邪神と神との戦いの場に変貌したーー! 「この計画の眼目は、死の女神をして大クトゥルフを斃(たお)さしめること、永久(とこしえ)に葬ることにある」 ===== 星辰は巡り、大いなるクトゥルフが復活しようとしていた。 それを予期し、迎え討とうとする神々。 だが、この地球上で大クトゥルフやその眷属と戦うためには、 自分たちの器となる人間=依童が必要だったーー ごく普通の大学生活を送っていた若者たち。 その日常が、邪神と神との戦いの場に変貌した。 クトゥルフと神々の戦いの行方は? そして依代として巻き込まれ翻弄される若者たちの運命は……?! “ようやく俺のもとにたどり着いたな。俺の器よ。” ===== 「愛(うつく)しき我が夫(せ)の君」 少女が口を開いた。鈴の音(ね)の声で。 女神が言葉を発した。黄泉の響きで。 「我は現(うつ)し世には戻れぬ。なれば夫の君、汝が我がもとにお越しあれ」
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