著者 : 夏山かほる
源氏五十五帖源氏五十五帖
菅原道真五世の孫の官人、菅原孝標の娘・更級は、石山寺の僧都殺しのかどで捕らえられた父の無実を、入道摂政・藤原道長に直訴する。道長は孝標の罪をぬぐいたければ、源氏「五十五帖」を見つけてこいと命じる。ともに命を受けたのが女房で、紫式部の娘・賢子。田舎で父が与える物語に耽溺して育った更級と、都育ちで忙しい母にかまってもらえなかった賢子。紫式部の在りし日の縁をたずねる旅で、二人を待っていた意外な人物とは…。
新・紫式部日記新・紫式部日記
藤原為時の娘・小姫(後の紫式部)は漢籍に親しむ文学少女。幼い頃から彼女が書く物語は評判をとっていた。時の政変により父が失脚、一家の幸せは長く続かなかったが、その後も小姫は物語を書き続け、やがて主の藤原道長から物語の女房となり藤式部と名乗るよう命じられる。「そなたの物語には宮中での役目がある」。道長の長女で入内した中宮彰子に仕え、「源氏の物語」を書き継いでいくのだが…。第11回日経小説大賞受賞作。
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