著者 : 大杜空太
関東大震災とシャープンシルペンシル関東大震災とシャープンシルペンシル
《あらすじ》 中学1年生の大木隆一朗は、入学間もなく不登校・ひきこもりになってしまった。母親から相談を受け、心配した祖父から隆一朗へ「おらが富士」への山登りの誘いがあった。 祖父は、山登りから帰ってしばらく後、日記帳とシャープペンシルと2冊の本(『シャープを創った男早川徳次伝』、『みんな真っずぐ伸びたがっている』)を孫に送った。夢中になって読みだした隆一朗の心がほどけてゆき、ぼんやりとながら自分の将来の夢を描くようになっていく。 デジタルの世の中、便利なSNSやAIはあくまでも道具である。人間はどこまでもアナログなのだから、自分の頭で考え行動し、自然に親しみ、体験を通して豊かな感性や感情をはぐくむことが何よりも大切……。そういうことを、手で文字を書く「シャープペンシル」が暗示している。 もくじ おらが富士と「夢の浮き島」 ・二冊の本とシャープペンシル 『 シャープを創った男 早川徳次伝』を読む 青年実業家として 関東大震災 「他社がマネする商品をつくれ」 隆一朗の両親の会話 るんびに太鼓 ・祖父から13歳の君へ
PREV1NEXT