著者 : 大谷朝子
がらんどうがらんどう
【第46回すばる文学賞受賞作】 最も読む快楽を感じたーー岸本佐知子氏(翻訳家) 不穏な虚を抱えたパワーバランスを評価したいーー堀江敏幸氏(作家) (選評より) 「ルームシェアっていうの、やらない? もっと広い部屋に住めるし、生活費も節約できるし、家事も分担できるよ」 「若い人たち同士ならわかるけど……本気なの?」 「四十過ぎた女二人が同居しちゃいけないって法律はないよ」 「でも、普通はしないよ」 人生で一度も恋愛感情を抱いたことがない平井と、副業として3Dプリンターで死んだ犬のフィギュアを作り続ける菅沼。 二人組アイドルグループ「KI Dash」の推し活で繋がった二人のコロナ禍での共同生活は、心地よく淡々と過ぎていくがーー 恋愛、結婚、出産、家族……どんな型にもうまくはまれない、でも、特別じゃない。 《今》を生きるすべての人へ、さまざまな属性を越えて響く“わたしたち”の物語。 ■著者紹介 大谷朝子(おおたに・あさこ) 1990年千葉県生まれ。2022年、本作で第46回すばる文学賞を受賞。
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