著者 : 安保邦彦
旭川・生活図画事件旭川・生活図画事件
ある日突然、平凡な学生に権力が牙を剥いた。日本が戦争に向かう暗い時代、現実を直視する「生活図画」により、思想犯に仕立て上げられた旭川の教師と学生たち。極寒の地を舞台にした理不尽な取り調べと監獄での過酷な日々は、無垢の若者たちにどんな傷跡を残したのかー忘れることのできない事件から、悪法が跋扈した時代を描く。
明けない夜の四日市明けない夜の四日市
一九七〇年前後に、新潟水俣病、富山イタイイタイ病、熊本水俣病と並び四大公害訴訟として法廷で争われた「四日市訴訟」に翻弄される家族たち。加害企業に勤める主人公と、四日市ぜん息の被害者になった父。そして病魔は幼い子供たちにも及ぶ。コンビナートと隣り合った港町に住む一家の、反対運動、住民訴訟をめぐっての苦悩を描いた。
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