著者 : 安田のら
聖教騒動は何とか収束したものの、黒幕・神父は行方知れず。背後では総隊長・万朶に怪しい影が見え隠れしていた。一方防人として第8守備隊の一隊を任された晶は、神器の不調に悩まされていた。伯道洲から訪れていた剣聖・孤城、そして嗣穂も晶の精神を蝕む迷いに気づきつつあったが…?そんな中、晶は田舎めいた話し方の謎の少女・雪乃と偶然出会う。聞けば、滅んだはずの祖母の実家“夜劔”の家の出だという。雪乃は起こり得ないはずの百鬼夜行を予告しー。
異国から訪れた金髪碧眼の少女ベネデッタら一行は、猩々を一刀両断するほどの精霊力を備えていた。精霊器に匹敵する武器をも持つ彼女らは、晶の特異体質にも気付いているようで、晶に波国で騎士にならないかと揺さぶりを掛け…?一方、陸斗の故郷を占拠した謎の集団の蜂起を防ぐため、晶は諒太らと村へ。晶が土地神と話したことで、ベネデッタたちが高天原の神々の力を簒奪しようとしていることが発覚!晶は、この土地と自らの誇りを賭けて刃を振るう!
事件後、後見人となった少女、嗣穂の絶大な権力に驚く晶。強力過ぎる寂炎雅燿に替わる武器として、数千万円は下らない新たな刀も授けられた。順調なようだが、玄生としての資金稼ぎも続けていたことを公安の陰陽師に追及され…?何とか逃げ出す時に偶然出会った少年は、異能を持つ妖刀を盗み出してきたのだと言う。だが、それは行使者を蝕む、使用厳禁の精霊器だった。晶は、妖刀の浄化を手伝うことにするが、嗣穂が寄越した応援はー例の陰陽師だった!
常人より強力な精霊の力で国を牛耳る貴族たち八家に生まれた少年・晶。だが、晶にはなぜか精霊が宿っていなかった。生家を追放された晶は、別の州へと出奔し、化生退治の部隊に所属する。強力な呪符が作れ、瘴気を跳ね返すなど、徐徐に明らかになる特異体質は、呪符使いの組合や有力貴族の女子剣士の度肝を抜いていく。さらに昇格のため渋々受けた儀式で、晶を“本当に加護しているモノ”が覚醒。だが同時に、都を呑み込む巨大な怪異が目覚めようとしていた…!