著者 : 安達寛高
沈みかけの船より、愛をこめて沈みかけの船より、愛をこめて
「果穂、おまえはどっちについて行く?」家族というこの船には穴が開いてしまった。海水が流れこみ、もうじき沈むのだ。父と母、どちらがより深く私たちを愛しているのか。私たちの胸に、どちらへの愛がより強固に存在しているのか。正直なところ、どちらも選びたくないし、どちらも選びたいのだ。(「沈みかけの船より、愛をこめて」より)奇想・異空間・そして限りない叙情。いくつもの顔を持つ著者による、驚愕の「ひとりで四人」アンソロジー。
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