著者 : 安部若菜
私の居場所はここじゃない私の居場所はここじゃない
舞台は大手事務所主催のエンターテイメントスクール。3月にある事務所所属をかけたオーディションに向け、高校生5人はレッスンに励んでいた。 友達と一緒に応募したオーディションで特別に声をかけられ、成り行きでアイドルを目指すことになり、当たり前だった「青春」や友人関係に息苦しさを感じ始める莉子。 亡くなった母の期待を背負い、結果を残したいと焦る、ダンスボーカルグループ志望の冬真。 「子どもを産まなければモデルになりたかった」という母の言葉で将来の夢を決め、SNSの活動を頑張るモデル志望の美華。 「普通」「真面目そう」と言われ続けてきたことにコンプレックスを抱き、「特別」になりたいと強く願う俳優志望の純平。 いじめが原因で自ら芸能活動を辞めたが、もう一度自分の居場所を求めて入学を決意した、元天才子役のつむぎ。 嫉妬や葛藤を乗り越えて彼らが最終オーディションの舞台に立つとき、どのような"光"を放つのかーー。
アイドル失格アイドル失格
冴えない毎日を送る大学生のケイタは、4人組アイドルグループ「テトラ」のセンター・実々花の熱烈なオタク。叶わないと分かりつつも本気で恋をしていた。一方、高校3年生の実々花は、グループの人気が順調に上がり、情熱的に応援してくれるケイタの好意を嬉しく思いながらも、将来に漠然とした不安を抱えていた。ある日、実々花は母親との衝突をきっかけに自暴自棄になり、SNSの投稿を頼りに、思わずケイタのバイト先へ向かってしまうー。
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