横須賀に近い海辺の小さな町。保母の雪子は恋の予感にふるえながら、大学生の光彦に誘われて80年代の平和運動のうねりの中へ…。
世界中の人々がかたずをのんで見守る中で、運動の私物化を許さない核廃絶のたたかいがあった。雪子や光彦、一人暮らしの久代たちの素朴な願いを集めて84年原水禁世界大会の準備はすすむ…。
第五福竜丸元乗組員の手紙がなげかけた波紋。ビキニ被爆にからまる一女性の秘められた生と死をとおして、核廃絶への新たな連帯のひろがりを感銘深く描く。