著者 : 山平重樹
「力道山を刺した男」として事件直後、日本一有名なヤクザになった村田勝志 あの日、あの場所にいて、あの男と遭遇した運命…… 力道山と村田の間にはいったい何が起きたのか? 国民的ヒーロー刺傷の烙印を生涯背負った男と娘の激闘譜。 世間では父のことを、 力道山を刺殺した犯人のように誤解している人が多かった。 まるで一方的に父を、 力道山殺しの極悪人みたいに決めつけている人が、なんと多いことか。 それが彼女には我慢ならなかった。(本文より) 傷害致死罪による服役を終えた村田勝志はその後、住吉会の強豪・小林会において幹事長、理事長を歴任。銀座の重鎮として睨みを利かせ、渡世を全うした。昔気質のヤクザそのものの豪快なエピソードとともに、これまで多く語られることのなかった真相が、力道山没後六十年目に明かされるーー。 ーー
山口組広しといえど、天野ほど殺されかけた男もいるまい。 盆を壊しかねない無茶苦茶な賭けかたを「爆弾張り」というが、そんな賭場での振る舞いから、いつしか天野組・天野洋志穂組長は「爆弾」と呼ばれるようにーー。自由気ままな博奕打ちが生涯唯一の親分と仰ぐ「ボンノ」と出会い、「最後の博徒」と称される波谷守之とともに時間を過ごすうちに極道として開眼する。宅見勝の仇を討つため引き起こした「中野会副会長暗殺事件」の真実から「勝新太郎」・「高倉健」・「菅原文太」ら映画スターとの交遊まで活写した衝撃のノンフィクションノベル! 第一章 ついに、その日は来たーー中野会副会長暗殺事件 第二章 死なんと戦えば生き、生きんと戦えば必ず死するものなり 第三章 生涯唯一のボスーー男の所作かくあるべし 第四章 「先生」勝新太郎との思い出 第五章 一途の道に死すーー最後の闘い
日本ヤクザ史上、最悪の争い「山一抗争」。熾烈化の契機は、四代目山口組・竹中正久組長が一和会系ヒットマンが放った銃弾に倒れた非業の死だ。その仇討ちに執念を燃やしたのが、実弟である竹中武組長だった。一和会会長の命獲りにこだわり、抗争終結を急ぐ山口組を離脱。その後は山口組からの攻撃にさらされながらも、竹中組を死ぬまで守り通した。「ごじゃもん」と恐れられ、山口組が倒せなかったただ一人の男の生涯が鮮やかに蘇る!
分裂で揺れる山口組がかつて経験した大分裂抗争「山一抗争」。発端は1985年1月に起きた一和会系ヒットマンによる四代目山口組・竹中正久組長射殺事件だが、その竹中四代目の実弟で、竹中組組長として08年に他界した竹中武の生涯を、豊富なエピソードと躍動感のある筆致で描く実録小説。一和会への報復に執念を燃やすあまり山口組から離脱、ついには山口組から攻撃されるが、それにも耐え抜き、独立組織を守り通した男の生き様が鮮やかに蘇る!
人呼んで“南海の松”。若き日、南海の海を股にかけて暴れまくった男。その流浪と浪曼。彼の行くところ、つねに波瀾が待っていた。酒、女、博奕、そして喧嘩につぐ喧嘩の日々。血の滾り。その愚連隊魂は日本中の親分を震えあがらせた。北海道伝説のヤクザ・“南海の松”こと松田武嗣の破天荒一代。