著者 : 山田あかね
夏樹は二十七歳、独身。都内の書店で働くようになってから五年たつが、いまだにアルバイトのままだ。彼女は十七歳のときに援助交際の経験があり、いまでも人間関係がうまく築けないでいた。寂しさを紛らわすため、既婚者や出版社の営業の男性と付き合うが、心の隙間は埋まらない。ある日、夏樹は店で中年女性の万引きを目撃する。大学教授の妻である彼女の家を訪れた夏樹は、高校生の息子・光治と出会う。学校でのいじめに耐えながら、気丈に崩壊家庭を立て直そうとする光治に、夏樹は強く心を惹かれる。著者が監督した同名映画の原作小説。
「犯人の皆さん、お元気ですか。趣味を再開しました。よろしくおねがいします」時効を迎えた事件の真相を、単なる趣味で調べる総武警察署時効管理課の霧山修一朗と、署内の面々。陰の捜査機関に捕まったり、バレーボールで活躍したり、温泉に浸かったり…。霧山vs逃げ切った犯人の駆け引きも、笑いの小ネタもパワーアップ!クセになる笑い満載のドラマ、“時効ワールド”第2弾の超完全版ノベライズ。
笑うなら笑ってください。三十代も後半で、なんの取り柄もない私に突然舞い降りた幸運な出会い。著名なCMディレクターから、映画の脚本を書いてくれないかと言われた。ルックスが良くて情熱的な彼の依頼に有頂天になる私。あっという間に恋に落ち彼と同棲を始めるが、それは地獄への入り口だった。彼は、薬物依存症でDVだった。クスリに溺れた男に暴力をふるわれながら、次第に常軌を逸していく私。そんなとき、別の女が現れ濃密な彼との恋愛にヒビが入り始めて…。人には見せられない感情を、隠すことなく正面から紡ぎだす。長篇書下し。
20歳にして人生最悪のときを迎えた俺。残された時間は、バンド仲間と姿をくらました最愛の恋人を見つける。東京から沖縄、そして日本の最南端へ。疾走感たっぷりに繰り広げられるロードノベル。
夏樹は都内の書店に勤めて5年になるが、いまだにアルバイト店員のまま。17歳のときの援交体験がもとで、人間関係をうまく築けないでいる。寂しさを埋めようと年上の既婚者や出版社の営業担当と付き合うが、心の隙間は広がるばかり。そんな折、夏樹は店で中年女性の万引きを目撃し、大学教授の妻である彼女の家を訪ねる。そこで夏樹が出会ったのは崩壊家庭の中で自らを確かに保って生きようとする高校生の光治だった。期待の女性作家が描くアンチ純愛小説。