著者 : 平竜生
鮫のように死ね鮫のように死ね
ベテランの須貝と新人類の山中の凸凹コンビ刑事が勤務する東京・調布中央署管内で、美人タレントが殺された。眉間を拳銃で撃ちぬかれた死体と、壊された水槽に飼われていた熱帯魚の一尾にペーパーナイフが突き立てられていたのは異様な光景だった。間もなく、使用拳銃が千葉県下の警察で盗まれたものであることが判明した。両刑事の地道な捜査の結果、数カ月後に千葉県で開催される海洋博に絡む種々の思惑が見えてきた。そのイベントの目玉は、大水槽に活きた鮫を放つことだった。その後、イベントのキャンペーン・ガールも殺され、広告業界を背景とする事件はますます複雑な様相を呈した…。
媚香殺人事件媚香殺人事件
調布の当銀病院に入院中の桑山仙吉が三人組に襲われて殺された。死体に香水がふり掛けられているのが奇妙であった。事件を扱う調布中央署に捜査本部が置かれ、遊撃隊的存在に新宿東署から移ったばかりの須貝と新人類刑事の山中の凸凹コンビがいた。桑山はもぐりの不動産屋、暴利の金融業者、暴力団とも関係のある男で、入院先の院長・当銀卓一郎とも連がりが感じられた。当銀は調布医師会長を務めるほどの名士だが、不動産売買に手を出し、女好きでも名を馳せ、香水に異常な興味を持っていた。刑事の凹凸コンビが執拗な捜査をつづけている時、第二の殺人事件が起きた…。
凌辱鬼凌辱鬼
男の名は鬼羅魔介-平凡なひとりの男が激しい欲情に身を任すとき実の名を捨てる。みずからを邪悪な性の渉猟者と称し、禁じられた性の解放に生き甲斐を見出している。彼の行くところ、さまざまな愛欲と恥辱にとり憑かれた女たちが現れ、魔介の淫靡なる洗礼を受け、次々に性の奈落へと堕ちていく…。
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