著者 : 志津三郎
一ノ瀬大地は同族を求め寒村に分け入った。その帰り道、首なし殺人事件に巻きこまれてしまう。被害者はこの地方に建立された巨大仏像の関係者らしい。警察の調べにも一ノ瀬の口は重い。実は彼も同族も超能力を持つ鬼の末裔だったからだ。巨大仏像は各地に続々建てられるが、そこには恐るべき陰謀を秘めていた。鬼一族は総力を結集し立向うが…。
紀州の山間にある城の内村の長老格・一ノ瀬大蔵が惨殺された。息子の大地は、ある致命的な宿命を守るため、父・大蔵の首を切り落として持ち帰る。目撃者の証言から犯人は黒衣の山伏姿の集団であることが判明するが、村の長老格の人物が相次いで殺害されてしまう。犯人を追い始めた大地は、事件が1300年に亙る怨念に起因していることを知り、さらに同族組織の内部にも裏切り者が存在することを漠然と掴み取るー。
世界各国に進出しているチャイニーズ・マフィアが日本国内に勢力を結集し、巨大な闇の組織をつくり上げようとしていた。この情報を得たアメリカCIAは、特殊作戦部の日本人メンバー室戸要にその動きを阻止させようと極秘指令を出した。香港での武器密売の闇ルート壊滅作戦に成功していた室戸は、久し振りに日本の土を踏み再び熾烈な戦いへと突入していくのだ。室戸の行方に立ちふさがるのはチャイニーズ・マフィアの恐怖の殺し屋たち…。-自衛隊特殊部隊くずれの一匹狼が国際謀略戦を戦い抜くハード・アクション。
アメリカ国防省特殊作戦部の日本人メンバー室戸要は、東南アジア一帯の反政府ゲリラや海賊への武器密売の闇ルートを潰すため、香港にとんだ。黒社会とよばれる暗黒街の組織が存在する香港は、中国製の拳銃トカレフや中国製AK47とソビエト製とのシェア争いが熾烈を極め、東南アジア一帯の闇ルートへの発送基地として重要な位置を占めているのだった。室戸とCIA香港駐在員のデビット寺尾は、得体の知れない暗闇の待ちうける香港の奥深くに生死を賭した戦いへと向かっていくのだった。-自衛隊特殊部隊くずれの一匹狼が国際謀略戦を戦い抜くハード・アクション。
1月10日払暁、シンガポール沖。日本最大の豪華客船『れいほう丸』の最終航行日、優雅な船旅は一瞬にして地獄と化した。東南アジア海域に跋扈する海賊に襲われたのである。海賊は、殺戮、強奪の限りを尽くし、若い女性を拉致して南シナ海へ消えた。CIA東京支局では、アメリカ国防省・特殊作戦部の日本人メンバー室戸要に密命し、拉致された女性の救出と、海賊をはじめ、東南アジア一帯の不穏分子の間に大量に出回っているソ連製旧制式銃の流通経路の調査に向かわせた…。自衛隊特殊部隊くずれの一匹狼が国際謀略戦の渦中で展開するハード・アクション。
昼下がりの喫茶店に一人いた悦子は、突然見えざる触手に体をまさぐられ、思わず絶頂の呻きをあげそうになった。TVディレクターの本郷はその奇妙な事件を追ううち、超能力者の存在に突きあたる。やがてこのエスパーの奪い合いで、新興宗教勢力と自衛隊の暗闘が始まったが、実は背後に極東全体の情勢すら左右しかねない秘密が隠されていたのだ。
偶然、通りかかった事故現場で、テレビ・プロデューサーの鷹取吾郎は、青年が残したダイイングメッセージ『金ぴかの猫…』を聞いた。彼は、男の死因に不審を抱き調査を開始するが、事件の背後にヤクザ抗争があり、その裏で暗躍する巨大組織が絡んでいた。次々と鷹取を襲う魔の手。彼に勝算はあるのか!?そして「金ぴかの猫」が意味する謎とは!?やがて、秩父山中に隠された組織の恐るべき実体を掴んだ鷹取だったが…。
日本人のゲリラの相つぐ粛清、革新党委員長の暗殺と、対日破壊工作の魔手を拡げるショックフォース!-ショックフォースが、いまどこに潜んでいるのか、玲子だけが唯一の重要な手掛かりであった。彼女のサイレンサーと射撃の腕はやつらの作戦中で重要な位置を占めるに違いなかった。つまり暗殺計画がショックフォースとの共同作戦なら、玲子はゲリラたちを代表する一方の翼ではないだろうか。だから玲子の行方を追えば、やがてもう一方の翼、ショックフォースにたどりつけるのではないだろうか。それしか手掛かりがなかった。-自衛隊特殊部隊で鍛えあげた一匹狼が、テロと謀略に真っ向から挑むハード・アクション。