著者 : 新馬場新
気づかぬうちに犯罪の片棒を担ぐことになってしまった「私」は、共に逃亡することになった手塚という男と話すうち、幼少の頃、解けないはずの謎を解いてしまったことを思い出す。それはノストラダムスの大予言に世間が騒然としていた1998年の思い出。ひと夏立ち寄った海沿いの町で、かつて「ぼく」だった「私」はかけがえのない友人と出会い、償うことの出来ない過ちを犯した。「私」は過去と向き合うため、記憶が眠るその町に向かうことになる。人間として思考し続けることの尊さを突き付ける、ジュブナイル×暗号ミステリ!
『答えのない時代に、創る意味を問う。その 覚悟に心から敬意を』 --池澤春菜(声優・作家) 『ネットとAIで「本物」と「正しさ」を見 失った世界を撃ち抜く1冊!』 --宇田川拓也(ときわ書房本店) 彼女は死後、 世界一の歌姫になった。 今世紀最もエモい、 近未来法廷ミステリーの誕生! 「私と一緒に、ストーリーを作ろう。君が歌う からこそ意味がある理由を作ろう」 新進女性シンガー、荒井海鈴が殺された。彼 女の遺作『人魚』は、死をきっかけに大ヒット する。生成AIの楽曲が隆盛の時代に、生身の 人間の作った曲がここまでバズるのは異例だっ た。「あれを作ったのは、AI」と嘯く、海鈴 殺害の容疑者・備藤龍彦の言動に違和感を覚え た東京地検公判検事の堂崎千也は、独自調査の 一環で、彼女が所属していた事務所を訪ねる。 社長の椎名栄弥は、一般的な芸能事務所の顔と は別に、レッスン提供を主体とした怪しげなビ ジネスに手を染めているようだった……。 『沈没船で眠りたい』で読書界を唸らせた気鋭 が贈る、今世紀最もエモーショナルな、近未来 法廷ミステリーの誕生! 目 次 序 章 歌姫 第一章 人魚 第二章 潜行 第三章 漸深 第四章 深海 第五章 海底 第六章 発信源 【参考資料】 cover illustration/鈴木康士 cover design/岩郷重力+WONDER WORKZ。
加速度的に発展するAIによって、人間の就く職が減少することを憂いた人々が機械の打ち壊し運動を起こす最中、首謀者と関わりを持つ一人の女子学生が機械を抱いて海に飛び込んだ。彼女はなぜ、機械と心中まがいの行動に至ったのかーー? 絶えず変化していく世界を、その中に生きる人間を、変わらずに愛することが出来るかを問う、慟哭のシスターフッドSF!