著者 : 星名あんじ
きみがいなくなっても教室はそこにあるきみがいなくなっても教室はそこにある
「きみがいなくなっても教室はそこにある」--かつて王立学院で魔術師を目指していたにもかかわらず、十年前の〈ある出来事〉をきっかけに魔力欠如者となったソール。現在はしがない古書店店主として、控えめな暮らしに身を置いている。そんな彼の店を訪れたクルトは、身分と容姿、能力を兼ね備え、魔術師としての将来を嘱望される完璧な学生だった。 学院の日々を想起させるクルトにソールは反発しながらも惹かれていき、クルトは魔力欠如ゆえにソールに興味を抱く。しかし十年前に何もかもを失ったソールには自尊感情がなく、クルトへの想いを押し殺すばかり。正反対のふたりの恋のゆくえはーー?
今夜だけ生きのびたい今夜だけ生きのびたい
大陸を旅して十年。伯父の訃報を受け王都へと戻った魔術師・アーベルは、王城魔術師団の一員として生活する傍ら、週末になると城下にある亡き伯父の屋敷のそばで暮らしている。ある週末、注文した覚えのない大量のピザが屋敷に届き万策尽きていたところ、城下を見回り中の騎士・クレーレと出会う。ふたりで過ごす時間を重ね、心には温かな期待も羽ばたき始めるが、失意のなか孤独な夜を数えるように生きているアーベルにとって、クレーレはどうしようもなく眩しい存在で……。 由緒正しい生まれの騎士が孤独な魔術師のこころをとかす、種類の異なる魔術で満たされた世界での物語。
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