著者 : 時実新子
小説 新子小説 新子
“情念の川柳作家”時実新子の半生記。-どこにも落ち度のない妻と海野は別れなければならない。おなじように新子は夫と別れなければならないところへ追いつめられていた。しかし、それが愛のすがたというものかもしれない。真実は悪の面を被って、とことん美しくあろうとするものだから。-医師を目指していた少女が17歳でやむなく結婚。夫の暴力と愛のない生活に疲れ果てていた新子を救ったのは川柳だった。創作活動を通じていくつかの出会いと別れを経験し、やがて妻子ある編集者・海野に巡り逢う。はたして海野は新子にとって運命の人なのか…。与謝野晶子と並び称される“情念の川柳作家”時実新子が自らを晒した、赤裸々な半生記。
小説新子小説新子
見知らぬ男に嫁ぐ17歳の冬の朝、母となりながらも出口の見えない夫との地獄、家を去り河川敷での創作にすべてを委ねた繚乱の日々、妻子ある男への消し尽くせない情念の炎、夫の死、愛を勝ち得た58歳の新妻の旅立ちー。激しさと優しさが織りなす新子川柳の世界のすべてを晒す、渾身の半生記。
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