著者 : 月東湊
両親を亡くし、兄の朝陽は裕福な家に引き取られ、弟の昴は養子という名の下働き以下の扱いを受けていた。いつか会える日を願っていた二人が再会したのは、花街にある春香楼…互いに幸せに暮らしていると思っていたが、朝陽はその身を堕とし男遊女に、昴は用心棒を生業としていた。離れていた空白の年月が兄弟の絆を更に強くし、そして二人を禁忌の愛へと誘っていく。深まりゆく愛…だが新たな試練が朝陽と昴を襲い…。
「ラブホテルっていうのは、愛を作る場所なんですよ!」-先輩の後任でリフォームを担当することになった椿は、ラブホテルチェーンオーナー、華園のその言葉に戸惑う。だが見た目と性格のギャップの激しさになぜかほっておけない。椿は次第に華園に惹かれはじめるが…なんと華園は、椿だけには触れられても大丈夫という“接触嫌悪症”。お互い好きだと気持ちが通じたにもかかわらず煮えきらない華園に椿は…。
実の両親と弟を死に追いやられ、復讐を誓った久遠。復讐相手である山波建設の社長の秘書、そして愛人にもなったが、なかなか証拠が掴めないまま月日は流れ…やがて山波の命令により息子である英一の秘書になった久遠は、英一から不正証拠を引き出しはじめる。着実に進む復讐計画。何も知らない英一が自分を信頼し、想いを寄せてくることに戸惑い、それが次第に苦痛となりだす一方で、久遠は復讐を止めることができず…。
家族を事故で亡くし、すべてを失いかけた槇人を救ったのは、憧れの従兄弟・慶一だった。慶一の言葉を信じ、その身を委ねる槇人。だが慶一の狙いは、花嫁だけが知ると言われる槇人の家…青海川家の隠し財産だった。しかしその存在を知らない槇人…慶一の目論見を聞かされても、幼い頃から想い続けている慶一を憎むことができず…。一方、痺れを切らした慶一の弟・英一は…。隠し財産に翻弄される運命の花嫁。
商談先で聞いてはならない会話を耳にしたことにより命を狙われる優司。敵なのか味方なのか…異国の血を引くアレクセイに助けられたのはいいが、命の保障と引き換えに求められたのは優司の身体だった…。アレクセイの愛撫に身体は堕ちても心まではと殻に閉じこもる優司だったが、彼を慕う人々に触れ…彼の過去が心の傷となっていることを知り、戸惑いながらも次第に…。エキゾチック監禁愛。