著者 : 松城明
【“人間を振り回して推理する機械”と“気弱なお人好し助手”の凸凹コンビが、推理不可能な事件に挑む!】 大学生の実沙は、「探偵の記録者」のアルバイトを教授から頼まれた。探偵事務所を訪ねると、そこにいたのは、AI探偵・エキシマと、エキシマにこき使われる助手・空木のコンビだった。どこか不自然な科学者の家、13年前の少年の死の謎を解こうとする容疑者の集まり、殺人犯が出歩く雪の夜道……。エキシマは、誰よりも早く殺人犯を見つけ出し、ある目的を達成しようとする。不自由な機械の体で犯人を探すエキシマ、彼女が唯一心を許す空木、そして「最悪の未来」を回避するために真相究明を急ぐ実沙の推理バトルが幕を開ける!
人間の身体と記憶を乗っ取る人工生命体〈蛇〉は、“衣裳替え”を繰り返し悠久の時を生きてきた。あるとき、最年少の〈蛇〉で女子高生に寄生する伍ノは、一族の長から満月の集いのための新しい衣装候補の調達を頼まれる。同級生を騙し廃墟の中の伝説の館に卒業旅行に行く伍ノ。そこで起こる惨劇。誰が人間で、誰が〈蛇〉なのか? 〈蛇〉独特のルールを利用した驚愕トリックと圧巻ロジックは「特殊設定ミステリ」の新たな極北に!
人気Vチューバーの女性が生配信中に首を切って殺されるという事件が発生する。「観測者」を名乗る犯人はSNS上で「日本在住のフォロワー100人以上」のアカウント主を週に一度、無差別に殺害すると予告し、日本中が大騒ぎになる。犯人の目的とは? そしてその裏で何かを企む謎の人物の正体とは? ミステリー界の新鋭が描く傑作長編ミステリー。
女子大学院生が自宅の浴室で死亡しているのが発見された。警察は自殺と判断したが、その裏には人間も機械と同じように適切な入力(情報)を与えれば、思い通りの出力(行動)をすると主張する謎の人物・鬼界が関わっていた・・・・・・。小説推理新人賞で選考委員からその才能を高く評価された著者によるデビュー連作短編。