著者 : 柳川一
中山民俗学探偵譚中山民俗学探偵譚
知られざる民俗学者・中山太郎が出合った数々の謎 柳田国男、種田山頭火、宮武外骨、南方熊楠、そして平井太郎 異端の民俗学者が同時代に生きた偉人の 逸話を語る、滋味溢れる連作集 昭和21年、栃木県足利郡にてひっそりと暮らす中山太郎の元を、下野新聞の記者が訪れる。探偵小説執筆の参考に、かつて柳田国男に師事し異端の民俗学者として知られる中山の、同時代を過ごした偉人達との交流について話を聞きたいという。明治、大正から昭和初期にかけて、柳田のほか、種田山頭火、宮武外骨、南方熊楠、そして平井太郎らと過ごした日々は、謎に満ちていたーー。話を脱線させつつも、中山太郎は奇妙な出来事の数々をゆるりと語っていく。 『三人書房』で鮮烈なデビューを飾った著者による、滋味溢れる連作ミステリ。 ■目次 「オシラサマ」 「外法頭(げほうがしら)」 「百物語」 「秘薬」 「生人形(いきにんぎょう)」 「忘れない熊楠(くまぐす)」
三人書房三人書房
大正八年東京・本郷区駒込団子坂、平井太郎は弟二人とともに“三人書房”という古書店を開く。二年に満たない、わずかな期間で閉業を余儀なくされたが、店には松井須磨子の遺書らしい手紙をはじめ、奇妙な謎が次々と持ち込まれたー。同時代を生きた、宮沢賢治や宮武外骨、横山大観、高村光太郎たちとの交流と不可解な事件の数々を、若き日の平井太郎=江戸川乱歩の姿を通じて描く。第十八回ミステリーズ!新人賞受賞作「三人書房」を含む連作集。乱歩デビュー作「二銭銅貨」発表から百年の年に贈る、滋味深いミステリ。
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