著者 : 柳瀬みちる
“あの戦争”のせいで、ほとんどの人類が死に絶えた世界。ある集落で拾われ成長した少年マサキは、不自由ながらも穏やかに暮らしている。初恋の少女カエデのお陰で、幸せだとすら思っていた。目の前で仲間が「散る」までは。手足の先から葉が生え、全身が花と散る奇病、“死花症候群”。なす術なく散る仲間たちを救う方法を探すマサキだが、カエデも病に冒されていると知り…。綺麗な涙が止まらない、「世界の終わり」の純愛ミステリ。
横浜元町。大学生の大崎結人は、ある店を探していた。幼い結人に、絵本作家になる夢を与えてくれたレストラン。けれど夢が叶う気配はなく、もし店がなくなっていたら、きっぱりと夢を諦めると決めたのだ。思い出の場所にあったのは、色んな趣味の「コレクター」が集まる喫茶店。店長で美貌の青年・佳野が、年代物のテディベアの謎を鮮やかに解く姿を見た結人は…。ほっこりカフェで謎解きを。居場所が見つかるカフェ物語。
活動内容=謎解き+何でもあり。そんなゆるさが持ち味の“カジヤ部”。天然ボケだが推理は抜群な先輩、梶谷七唯のあとをつぎ、部長となった長原あざみ。人見知りで「ぼっち」な彼女にも、個性豊かな仲間たちができ、大学生活も楽しくなって…きたはずが、難問が次々発生!しかも文系サークルの自治委員長を務めるクールな二枚目、千坂基から、名画紛失の相談を受け…。懐かしさときらめき溢れる、日常の謎系青春ミステリ!
長原あざみは樫乃木美術大学の1年生。立体造形科の所属だけれど、引っ込み思案な性格のせいで、いつもひとりぼっち。ある日学校へ来ると、同級生の橘が作ったアクリル造形が変形していた。犯人の疑いをかけられたあざみを救ってくれたのは、人好きのする雰囲気を持つ青年、梶谷七唯。同じ学科の研究生という彼は、真実を調べようと言いだして…。第1回角川文庫キャラクター小説大賞“大賞”受賞。日常の謎系青春ミステリ決定版。