著者 : 榊暎一
恋人はスナイパ-恋人はスナイパ-
六本木ヒルズ森タワー五階のしゃれた中華料理店にファッション誌から抜け出したような黄色のサマーセーターと黒のパンツ姿のすっきりしたスタイルの女性。セミロングの髪に透き通るような肌、魅惑的な瞳。だが、チラッと見せる鋭い目つきは只者ではない。円道寺きなこ、警視庁国際部国際二課の女傑デカだった。見た目とは違い、性格はがさつで男勝り。酒は強く口達者で、少林拳の達人だ。そのきなこの目の前で、窓際の男が射殺された。スナイパーの手による連続射殺の始まりだった。殺しには香港の闇組織1211がかんでいるようだったが…きなこと伝説のスナイパー王凱歌はまた出会えるのか?あの人気テレビ番組の続篇が劇場版となった。
魔数字魔数字
早朝ミサの準備に、祈りを捧げようとした神父の目に、おぞましい光景が焼き付いた。極彩色のステンドグラスに照らされた祭壇のイエス・キリスト像の首が外され、代わりに生首が載っていた。ロス市警から目と鼻の先のヒスパニック系教会で起こった事件だ。現場に駆けつけたのは、ロス市警で狂竜“マッド・ドラゴン”の異名を持つ大倉竜也警部補と相棒の初級刑事クリス・ゴードン。現場検証をする二人が生首を見ると、首の切断面はパラフィンで覆われ、血液は一滴も垂れていない。「食いつきゃしねえよ」竜也が口をむりやりこじ開けると、中から小さく折り曲げられた紙が覗いた。開いてみると、508-22・07という数字が-。L.A.を舞台に日本人警部補が事件を追う超弩級の国際アクション誕生。
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