著者 : 橋部敦子
極端にマイペースな振る舞いゆえに、周囲となじめず、一人で行動することの多かった相河一輝だが、動物行動学の講師として勤務する大学の同僚や学生たち、そして治療のため通い始めた歯科クリニック院長・水本育実との交流を通して、他者とのかかわり方に変化が生まれ始める。一方で、周りに流されず自分の好きなことにひたすら一生懸命な一輝の生き方は、世間の目や義務感に縛られていた育実たち周囲の人々にもじわじわと影響を与えていく。そんな中、一輝の“出生の秘密”が明らかになり…。ほっこり、だけど観る者の常識や価値観をざわつかせると話題のドラマ、ここに完結!
相河一輝は、動物行動学を教える大学講師。大好きな生き物のこととなると、ほかのことには目もくれず没頭してしまうため、ルールを守れず、職場では叱られてばかり。時間を守ることも苦手で、通い始めた歯科クリニックの院長・水本育実からは「常識っていうものがないんですか?」と言われる始末。しかし、常識や固定観念にとらわれず、自分の興味や好奇心に素直に従い、“毎日を心豊か”に過ごす一輝の姿に、周囲の人々も次第に影響を受けていき…。周囲を気にして本当の自分を見失っているすべての人に贈る“気づき”の物語。
文壇の女王、遠野リサとそのゴーストライター、川原由樹。天才と称されながら自らの才能の枯渇におびえるリサと、世間の評価を得られずあふれる才能をもてあましていた由樹は、共犯者として、いくつもの物語をふたりで紡ぎだしてゆく。ゴーストライターという罪が明るみにでないかぎり、二度と離れられない運命をふたりは感じていた…。時にはリサが由樹を、時には由樹がリサを支配する関係は、いつしか互いへの激しい憎悪をうみだしていくー。出版界を舞台に、女性の仕事、夢、人生に切りこむ珠玉のヒューマンサスペンス!