著者 : 池田裕幾
プレイヤ-ズプレイヤ-ズ
西暦2007年渋谷は日本から独立したというか、隔離された。ドラッグ、殺人、売春というありがちな事件が起こるたびに新聞が騒ぎ、若いヤツらしか寄りつかない街になった渋谷。日本政府はまるでガンにむしばまれた組織を切除するように、山手通から246にかけて鋼鉄の壁をそそり立たせ総面積300平方メートルの渋谷自治共和国を誕生させた。この小説はそんな渋谷を舞台にコメカミに穴を空け基盤を埋め込んだ若者の間で楽器を使って闘われる『Pray』とPrayersの物語。大脳という人間のブラックボックスを直接刺激することにより、派手で弾けた死をも賭けたゲームが闘われることから、「遊び」と「祈り」をかけたPrayと呼ばれた。
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